ピーナッツは手軽に摂取できて、美容と健康に役立つスーパーフード

ピーナッツは他のナッツ類に比べると、その価値が低くみられているように思います。

しかし、他のナッツ類にも引けを取らないほどの健康効果があります。

近年ではピーナッツの評価がスーパーフードとして見直されています。

その健康効果や、よくある誤解などを紹介します。

ピーナッツ

●ピーナッツは美容と健康の味方

ピーナッツは、良質なたんぱく質、食物繊維、ビタミンE、マグネシウムなどの栄養素が豊富に含まれている、スーパーフードとして知られています。

ピーナッツの健康効果は、以下のようなものが挙げられます。

  1. 筋肉の維持や増強に役立つ
  2. 腸内環境を整える
  3. 細胞の老化を防ぐ
  4. 美肌効果を高める
  5. 心臓病や脳卒中のリスクを減らす
  6. ダイエットに効果的

①筋肉の維持や増強に役立つ

ピーナッツには、良質なたんぱく質が豊富に含まれています。

たんぱく質は、筋肉の材料となる栄養素です。

ピーナッツを摂取することで、筋肉の維持や増強に役立ちます。

②腸内環境を整える

ピーナッツをかじるリス

ピーナッツには、食物繊維が豊富に含まれています。

食物繊維は「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類に分けることができます。

ピーナッツに豊富に含まれるのは不溶性食物繊維です。

不溶性食物繊維は、水に溶けにくい食物繊維です。

腸内で水分を吸収して膨らみ、腸を刺激して蠕動運動を活発化させます。

これにより、便通を促進し、便秘の改善に効果的です。

③細胞の老化を防ぐ

ピーナッツには、ビタミンEやマグネシウムなどの抗酸化物質が豊富に含まれています。

抗酸化物質は、細胞を傷つける活性酸素を除去する効果があります。

活性酸素は、細胞の老化や病気の原因となる物質です。

抗酸化物質は体内で吸収され、細胞を傷つける活性酸素の働きを抑制します。

これにより、細胞の老化を防ぐ効果が期待できます。

具体的には、ピーナッツに含まれるビタミンEは細胞膜を保護する効果があります。

また、マグネシウムはDNAの損傷を防ぐ効果があります。

④美肌効果を高める

ピーナッツの薄皮

ピーナッツには、ビタミンEやレスベラトロールなどの抗酸化物質が豊富に含まれています。

レスベラトロールはポリフェノールの一種で、ピーナッツの薄皮に多く含まれており、コラーゲンの生成を促進する効果があります。

抗酸化物質は、細胞を傷つける活性酸素を除去する効果があります。

活性酸素は、肌の老化やシミ、シワなどの原因となる物質です。

ピーナッツを摂取することで、抗酸化物質の働きにより、肌の老化を防ぎ、シミやシワの予防が期待できます。

⑤心臓病や脳卒中のリスクを減らす

ピーナッツには、不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。

不飽和脂肪酸は、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を下げHDLコレステロール(善玉コレステロール)を上げる効果があります。

これにより、心臓病や脳卒中のリスクを減らす効果が期待できます。

⑥ダイエットに効果的

ピーナッツは、良質なたんぱく質と食物繊維が豊富に含まれているため、ダイエットにも効果的です。

たんぱく質は食欲を抑える効果があり、食物繊維は満腹感を長続きさせる効果があります。

●ピーナッツのアブラは健康に良い!

誤解の一つに、「ピーナッツは脂質が多いから体に良くない」という話があります。

確かにピーナッツは約50%が脂質です。

しかし脂質は健康に必要な三大栄養素の一つです。

脂質はエネルギー源や細胞やホルモンの材料となり、さまざまな役割を担っています。

・2種類の脂質の特徴

アブラ

脂質は、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類に分けられます。

どちらが良い悪いではなく、それぞれに役割があり、バランスが重要だといわれています。

ピーナッツに含まれる脂質のうち、約20%が飽和脂肪酸、約80%が不飽和脂肪酸です。

この脂質の割合バランスが良く、その結果、健康につながります。

・飽和脂肪酸

ラード

飽和脂肪酸は、常温で固形または半固形の性質を持ちます。

例としては、動物性の脂肪(ラードなど)や、乳製品(バター、チーズ、生クリームなど)、卵、ココナッツオイル、パーム油などがあります。

ピーナッツにも少し含まれています

飽和脂肪酸は、エネルギー源として利用されますが、摂りすぎると、血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増加させ、動脈硬化や心臓病のリスクを高める可能性があります。

・不飽和脂肪酸

不飽和脂肪酸は、常温で液体の性質を持ちます。

さらにオメガ9系、6系、3系に分けられます。

オメガ9系

オメガ9系は体内で生成できる脂肪酸であり、代表的なものはオレイン酸です。

オレイン酸は、血中の中性脂肪を下げる効果があります。

また、血管壁を柔らかくする効果もあり、動脈硬化の予防に役立ちます。

ピーナッツに含まれています

オメガ6系

オメガ6系は体内で生成できない必須脂肪酸であり、代表的なものはリノール酸です。

リノール酸は、血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を下げ、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を上げる効果があります。

これにより、心臓病や脳卒中のリスクを減らす効果が期待できます。

ピーナッツに含まれています

オメガ3系
青魚

オメガ3系も体内で生成できない必須脂肪酸であり、代表的なものはDHAやEPA、αリノレン酸です。

これらには、脳の健康維持や炎症の抑制、視力の維持などの効果があります。

ピーナッツには含まれず、青魚やエゴマオイルなどに含まれています。

●ピーナッツの食べ方いろいろ

ピーナッツは色々と応用がききます。

バターピーナッツや焙煎したものを買ってきて食べるのもよいですが、ここでは他にもいくつかの食べ方を紹介します。

  • ピーナッツバター
  • ピーナッツご飯
  • 酢ピーナッツ

・ピーナッツバター

ピーナッツバタートースト

市販品もありますが、自宅でも簡単に作れます。

ピーナッツをすり鉢やミキサーで潰して、砂糖と油を加えるだけです。

薄皮も一緒に入れるとポリフェノールが摂取できます

潰し具合や材料の量で、粒の粗さ、甘さ、とろみが調節できます。

添加剤なしのピーナッツバターを味わってみるのも良いですよ。

トーストに塗ったり、アイスに添えたりして美味しく召し上がれます。

・ピーナッツご飯

ご飯を炊く時に、ピーナッツを入れて一緒に炊くるだけ

炊き上がるとピーナッツはホクホクなっています。

軽く塩を振ると、ピーナッツの甘味が引き立ちます。

・酢ピーナッツ

ピクルス

酢ピーナッツには血圧を下げる効果があるといわれています。

ピーナッツをお酢に漬けて、2,3日冷蔵庫で保存するだけ

黒酢やりんご酢、穀物酢などお好みで試してみると楽しいです。

ピーナッツは薄皮付きのまま使うとポリフェノールを摂取できます。

ピーナッツと一緒に野菜も入れて、ピクルスにしても良いですね。

●ピーナッツの素朴な疑問

ピーナッツについての素朴な疑問をまとめました。

  • カロリーが高いから太るのでは?
  • ピーナッツは落花生?
  • 原産地は?
  • 保存方法は?

・カロリーが高いから太るのでは?

日本標準食品成分表によると、焙煎したピーナッツ(可食部のみ)100gあたり585kcalです。

確かにカロリーは高めです。

しかしピーナッツに含まれる良質なたんぱく質は食欲を抑えます

さらに食物繊維は満腹感を得られるため、過度に摂取することも防止します。

よって、食べ過ぎなければ太りませんし、食べ過ぎ予防もできるのがピーナッツです。

・ピーナッツは落花生?

畑のピーナッツ

ピーナッツの和名は落花生です。

花が咲いた後、花茎が地中に伸びて、実をつけます。

そのため、「落花生(らっかせい)」という名前がつきました。

・原産地は?

ピーナッツの原産地は、南米大陸のアンデス山脈です。

紀元前2500年頃の遺跡から、ピーナッツの殻が出土しており、古くから栽培されていたことが分かっています。

ピーナッツは、スペイン人によってヨーロッパに伝えられ、その後、世界中に広まりました。

日本には、江戸時代に中国から伝来しました。

・保存方法は?

ピーナッツの保存方法は、以下のとおりです。

殻付きピーナッツ

殻付きピーナッツは、直射日光が当たらない、風通しのよい場所で保存します。

冷蔵庫で保存すると、風味が落ちるため、常温保存がおすすめです。

保存期間は、常温で約3日、冷蔵庫で約1週間です。

殻なしピーナッツ

瓶詰めナッツ

殻なしピーナッツは、空気に触れると酸化しやすくなるため、密閉容器に入れて保存します。

冷蔵庫や冷凍庫で保存すると、風味が落ちにくくなります。

冷蔵庫で保存すると、約1ヶ月、冷凍庫で保存すると約1年保存できます。

炒りピーナッツ

炒りピーナッツは、空気に触れると酸化しやすくなるため、密閉容器に入れて保存します。

冷蔵庫や冷凍庫で保存すると、風味が落ちにくくなります。

冷蔵庫で保存すると、約1ヶ月、冷凍庫で保存すると約1年保存できます。


ピーナッツは他のナッツ類よりも安価なため、気軽に購入できます。

ピーナッツが一袋あれば、いろいろな食べ方ができて、料理のアレンジに使えます。

さらに健康や美容にも効果があることが嬉しいですね。

スーパーフードとしてのピーナッツを生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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