最近注目を集めているスーパーフードがタイガーナッツです。
タイガーナッツの健康効果や食べ方などを、わかりやすく解説します。
●まずはじめにタイガーナッツとは?
まずはじめに「タイガーナッツとは、どのようなナッツなのか?」と思うかもしれませんが、ナッツではないのです。
タイガーナッツとは、アフリカ原産のカヤツリグサの塊茎で、ナッツではなく根菜の一種です。
アフリカでは、古代エジプト時代から食用として利用されてきました。
タイガーナッツの名前の由来は、表面の縞模様が虎の毛皮に似ていることからと言われています。
ちなみに学名は「Cyperus esculentus」です。
●注目されるタイガーナッツの健康効果
スーパーフードとしてタイガーナッツが注目される理由は、その高い健康効果にあります。
タイガーナッツには以下のような健康効果があります。
- ダイエット
- 美肌
- アンチエイジング
- 腸内環境改善
- 血糖値コントロール
- 骨や歯の健康維持
①ダイエット効果
タイガーナッツは、食物繊維が豊富に含まれているため、満腹感を得られやすくする効果が期待できます。
食物繊維は、水分を吸収して膨らむため、胃を満たす働きがあります。
また、食物繊維は、消化・吸収に時間がかかるため、食後の血糖値の上昇を抑え、空腹感を抑える効果もあります。
タイガーナッツの食物繊維量を他の食材と比べました。
食材 | 食物繊維 (100gあたり) |
---|---|
タイガーナッツ | 20g |
アーモンド | 6g |
くるみ | 6.7g |
カシューナッツ | 12g |
ヘーゼルナッツ | 4.8g |
ピーナッツ | 7g |
ごぼう | 6.7g |
オートミール | 10g |
納豆 | 2.3g |
この表からタイガーナッツの食物繊維量は、他のナッツ類やごぼう、オートミール、納豆などの食材と比較して多いことがわかります。
タイガーナッツの食物繊維量は、食物繊維が多いといわれるごぼうの約3倍です。
タイガーナッツは、食物繊維が多く含まれているため、ダイエットや健康維持に効果的な食材といえます。
②美肌効果
タイガーナッツには、ビタミンEやポリフェノールが豊富に含まれているため、抗酸化作用によって肌の老化を防ぐ効果があります。
ビタミンEは細胞膜を酸化から守り、ポリフェノールが活性酸素を除去します。
活性酸素は、肌の老化の原因となると言われています。
そのため、抗酸化作用によって活性酸素を除去することで、肌の老化を防ぐ効果が期待できます。
ビタミンEは100gあたり約10mg含まれています。
③アンチエイジング効果
美肌効果と同様にビタミンEとポリフェノールの働きによって、活性酸素から細胞の老化を防ぎます。
また、タイガーナッツにはビタミンCも豊富に含まれているため、コラーゲンの生成を促進する効果が期待できます。
ビタミンCは、コラーゲンの合成に必要な栄養素です。
コラーゲンは、肌のハリや弾力を保つために重要な成分です。
コラーゲンの生成が不足すると、シワやたるみの原因となるといわれています。
そのため、ビタミンCを摂取することで、コラーゲンの生成を促進し、シワやたるみの予防効果が期待できます。
タイガーナッツは、100gあたり約10mgのビタミンE、100gあたり約20mgのビタミンCが含まれています。
④腸内環境改善効果
タイガーナッツは、食物繊維が豊富に含まれているため、腸内環境を整える効果が期待できます。
食物繊維は、腸内細菌のエサとなり、腸内環境を改善する働きがあります。
また、食物繊維は、便の量を増やして便秘を解消する効果も期待できます。
他にもタイガーナッツには、オリゴ糖も含まれています。
オリゴ糖は、腸内細菌のエサとなり、腸内細菌の増殖を促進する働きがあります。
腸内細菌は、腸内環境を整えるだけでなく、免疫力や代謝の向上にも関わっています。
タイガーナッツは、100gあたり約20gの食物繊維と、約1gのオリゴ糖が含まれています。
⑤血糖値コントロール効果
豊富に含まれる食物繊維により、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。
食物繊維は、消化・吸収に時間がかかるため、食後の血糖値の上昇を抑える働きがあります。
また、タイガーナッツにはビタミンB群も豊富に含まれているため、インスリン分泌を促進する効果が期待できます。
インスリンは、血糖値を下げる働きがあります。
タイガーナッツは、100gあたり約20gの食物繊維と、約20mgのビタミンB群が含まれています。
⑥骨や歯の健康維持効果
タイガーナッツは、カルシウムやマグネシウムが豊富に含まれているため、骨の形成を促す効果が期待できます。
カルシウムは骨の主成分であり、マグネシウムはカルシウムの吸収を促進する働きがあります。
タイガーナッツは、100gあたり約200mgのカルシウムと、約100mgのマグネシウムが含まれています。
食材 | カルシウム (100gあたり) | マグネシウム (100gあたり) |
---|---|---|
タイガーナッツ | 200mg | 100mg |
牛乳 | 1,200mg | 100mg |
ブロッコリー | 70mg | 50mg |
ほうれん草 | 50mg | 50mg |
小魚(いわし、さんま、さば) | 300mg | 100mg |
大豆製品(豆腐、納豆、豆乳) | 100mg | 200mg |
海藻類(わかめ、昆布、ひじき) | 1,000mg | 300mg |
牛乳や小魚には敵いませんが、同じ野菜類の中では比較的多いといえます。
●タイガーナッツの栄養素まとめ
健康効果に影響する栄養素を一覧にまとめました。
栄養素 | 含有量(100gあたり) |
---|---|
エネルギー | 420kcal |
たんぱく質 | 4.2g |
脂質 | 20.7g |
炭水化物 | 41.8g |
食物繊維 | 20.2g |
ビタミンE | 9.7mg |
ビタミンC | 20mg |
カリウム | 570mg |
マグネシウム | 100mg |
カルシウム | 200mg |
鉄 | 2.6mg |
亜鉛 | 2.3mg |
●タイガーナッツの摂取方法
タイガーナッツはどのように食べればよいのか、いくつかご紹介します。
・そのまま食べる
タイガーナッツは、そのまま食べると、自然の甘みと香りを楽しむことができます。
また、噛み応えがあり、満足感を得やすいのが特徴です。
・炒める
フライパンなどで軽く炒めると、香ばしさとコクが楽しめます。
お好みで少量の塩をふると、素材の甘さを引き立たせることができます。
・煮込む
タイガーナッツは根菜のため、煮込むと柔らかくなります。
他の根菜類と同様に、煮込み時間によって、シャキシャキだったり、ホクホクだったり、食感の調整が可能です。
・潰す
すり鉢で粗めに潰して、サラダなどにかけると食感を楽しめます。
粉末状まで潰すと、味噌汁やスープなど何にでも入れられます。
水を含ませて柔らかくしてから潰すこともできます。
・炊き込みご飯にする
ゴボウや蓮根のように、炊き込みご飯にしても美味しいです。
ほどよい柔らかさになるので、食べやすいです。
●タイガーナッツの素朴な疑問
タイガーナッツについての素朴な疑問をまとめました。
- タイガーナッツに皮はある?
- 1日の摂取量は?
- 原産地は?
- 高い?
- 保存方法は?
・タイガーナッツに皮はある?
タイガーナッツには皮があります。
タイガーナッツは、カヤツリグサ科の植物の地下茎にできる塊茎です。
この塊茎の表面には、網目状の模様が特徴的な皮があります。
この皮は、タイガーナッツの栄養価を守る役割をしています。
また、タイガーナッツの独特の風味や食感にも、皮が大きく影響しています。
タイガーナッツの皮をむくと、ナッツのような食感を楽しむことができます。
また、皮をむいたタイガーナッツは、より香ばしく、コクのある味わいになります。
タイガーナッツの皮は、そのまま食べることもできますが、苦みが強いため、好みが分かれるところです。
・1日の摂取量は?
タイガーナッツは食物繊維が豊富です。
1日の食物繊維の目安の摂取量は約20gです。
タイガーナッツには100gあたり約20g含まれいます。
つまり、タイガーナッツの1日の摂取量は目安は100gです。
・原産地は?
タイガーナッツの原産地は、ヨーロッパ南部、北アフリカ、中東、中央アジアなどです。
主要国は、スペイン、イタリア、フランス、ギリシャ、トルコ、エジプト、イスラエル、イラク、イランなどです。
日本でも栽培されていますので、国産のタイガーナッツを探してみるのもよいです。
・高い?
価格はピンキリですが、ナッツ類と比べると高価な部類になります。
ナッツ類ではマカダミアナッツ>ピスタチオ>アーモンド>クルミ>ピーナッツですが、タイガーナッツはピスタチオと同等が少し高いくらいです。
タイガーナッツは皮つきと皮なしがあり、皮なしのほうが10~20%ほど高いです。
・保存方法は?
開封前は常温保存が可能です。
開封後は密封容器に入れ、冷暗所で保存することがベストです。
酸化や湿気には注意が必要です。
タイガーナッツは収穫後に乾燥されていますので、保存性は高いです。
タイガーナッツの特筆する点は、豊富な食物繊維にあります。
食物繊維によって腸内環境が改善し、肌もキレイになり、ダイエットにもつながるという、良い流れができます。
タイガーという名前にも強さを感じますので、一度試してみるのもアリだと思います。
スーパーフードであるタイガーナッツで健康を手に入れましょう。